シベリアの森と草原から

最果ての地の白夜を求めて

日曜の晩、布団の上

薄暗い部屋で光るテレビとスマホの画面。この記事を書き始めた時点で既に窓の外はかなり暗く、本当ならもうカーテンを閉めて明かりをつけるべきなのだろう。しかしその元気が無く、見てもいないテレビをBGMに、布団の上で漠然とスマホを眺めること幾時間。予…

あるサピオロマンティストの「知性」の定義

常々私は「知的な人が好き」と表明してきた。「好き」は広義/狭義どちらの意味でも。本当はここに楽器ができるとか別の条件が上乗せされるともっと素敵なのだが、今年得たたくさんの新たな出会いから振り返るに、やはり「知性」こそが第一条件であり必須で…

過去と未来と混沌

毎週毎週考え方が変わっていくように思える。自分が信用できない。 正直、書きかけで完結させられず放棄された記事のなりそこないがいくつもある。それらを見ていくとあまりにも今とは別の私がいる。 ある事実を知った直後に書きかけていた文章はこうだ: 「…

下書きから溢れ出る

私は自分の内から勝手に湧き出す欲求を否定はしない。私はそうせよという教えを有する宗教の信者ではないから。また多少の科学的知識を持っており、それが邪悪な存在がもたらす呪わしい何かではなく、有性生殖をする生物種の一個体として不自然ではない生理…

分裂② …になるはずだったものと開き直り

長々述べてきている通り、自分に降って沸いた片恋への困惑の理由はいくつかある。残りは立場上の近さによるものと、「本当にこの人が良いのか」という疑問によるものの二つ。 …これらについて書くつもりだった。が、私のいつもの悪い癖で、たまたま力尽きた…

分裂①

さて、一つ前の記事で書き殴るだけ書き殴って中途半端に閉じてしまった文章に対する、2021年10月現在の私が書ける続きを2回に分けて記そうと思う。毎度のことだが、この文章は自分自身のための記録という意図が強いということをご了承いただきたい。 私は、…

2021年9月の記録

最後にこのブログに記事を投げてから半年も過ぎてしまったらしい。その間に私を取り巻く現実世界の環境は激変した。具体的に言うと、卒業したり入社したり転居したりした。 私の本当の本当の根幹は変わっていないと思う。思いたい。まあちょっと親しい人に言…

勢いで書く試み

ここしばらく、時々深夜にふと思い立っては記事を書き始め、結局完結させ方が分からなくなって半端なまま下書きを放置する、というのをたびたびやっている。ので、今日はもう書けるところまで書いて勢いで投げようという決意を胸に書き始める。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆…

セクシュアリティーの話・続編

過去に前編・中編・後編と分けて長々と自分のセクシュアリティーについて書いてみたことがあった。そしてこの当時は自分の性自認について「多分シス女性だがもしかしたらXジェンダー寄りなのかも」「表現したい性が診断ではトランスジェンダー的と出てきたけ…

昔話

ちょっと甘くて気色悪い昔話。 以前書いた通り、かつて私はピアノを習っていて、転居により何回か通う教室が変わるのを経験していて、習っていた期間の大部分はグループコースにいた。このグループというのがピアノの生徒とエレクトーンの生徒とが混合で、数…

記録

もしかしたら近い将来何かの役に立つかもしれないので、自らの心身の状態を言語化して記録しておこうと思う。 視力の下降が止まらないらしいことと、外出が減り体重が増えたらしいことを除けば身体的には特に変化は無い。食欲不振も、多分過食も無いし、過眠…

習い方、出会い方、愛し方

ほとんど書き終えた状態で放置されていた下書きを完成させて投稿する。予め断っておくがとてつもなく長いので、そこはご容赦願いたい。 かつて私はピアノを習っていた。そして転勤族だった。 お世話になっていたのは某大手音楽教室で、そこのグループが運営…

現実逃避に、一考

今後の自分に待ち受けているスケジュールを考えていたら、毎度のことだがやっぱり気が沈んできてしまった。違うことを考えたいな、と思っていたらふと思い出した話を、せっかくなので今ここに書き留めておこうと思う。 知人に化粧をする(少なくとも戸籍上は…

自粛期間に寄せて、最低の倫理観の話

今年度の頭、いわゆる"自粛期間"と称されるあの約2ヶ月間。あの期間に対して、どこか甘える自分、安心していた自分が、自分の中に確実に存在していた。 倫理的に最悪な感情であるという自覚はある。この疫病のせいで夢を奪われた人、経済的に困難な状況に陥…

移り気なテセウスの船

気づけば数ヶ月放置していた。書きかけの記事はいくつもあるのだが。 日曜の夜。頭が痛い。気圧痛なのか(今日はそこまで気圧の乱高下は無い筈なのだが…)、日曜夜ゆえの精神状態の産物か、もしかしたら件の疫病なのか。少しの体調不良にも疑心暗鬼に駆られ…

「女」の多様性

SNSなどで、しばしばセクハラや性犯罪の被害の報告を目にする。その多くは女性と思われる方による投稿である(もちろん男性がそのような被害に遭われることもあるのだが、話題の性質上この記事では主に女性への被害に言及することを予め断っておく)。悲しい…

多様性とアライ

先日、とある選挙があった。結果に対して「良かった」「嬉しい」と安堵した人、「残念だ」「恐ろしい」と感じた人、「そうだろうな」と冷静に捉えた人、様々だったろうと思う。 ひとの価値観の多くの割合は、そのひと自身の属性から少なからぬ影響を受ける。…

無彩色の優しさ

近頃、色々な議論や運動の結果として、世の中の様々な"black"と"white"のものの扱いに対して関心が高まっている。これまで無自覚に使ってきたその表現は、慣習は、果たして本当に「正しい」のか?それを問う営み自体は非常に大切なことである。しかし、問い…

ふたりのтыとты

プライバシーやら諸々の問題のため、この記事はいつにも増して抽象的になることをお許し願いたい。また、この記事は予告無く削除される可能性がある。 私にとって彼はты(ロシア語の親称)である。そんなに大きな差ではないとはいえ、一応目下だから。つまり…

美「白」

アメリカの某企業が美白製品の販売を中止するというニュースを目にした。「白い肌を推奨している」との批判を受けてのことだという。多くの日本人は「やりすぎだ」と感じるだろう。私も同じである。 でも、一言「そこまでする意味が分からない」で済ませては…

あなたを守らなくちゃ

もし将来私が死にたい、消えたいと思うことがあったら、そんな日が来たら、必ずKing GnuのThe holeを何度も何度も聴こう。 この曲は元々聴いたことはあった。YouTubeでもそうだし、何なら数日前に音源も購入したばかりだった。しかし恥ずかしいことに私は歌…

乱気流の渦を抜けて

昨日、朝食兼昼食のサンドイッチを頬張っている最中にスマホが鳴った。慌てて咀嚼して出ようかとも思ったが、もし大して重要ではない電話だったら面倒だなと思ったのと(まあ時期的に十中八九大事な連絡だろうとは思ったのだが)、重要な電話だったとしても…

"信仰"

知性と楽器。 この2つの事物は、私の中で非常に大きな価値を持っている。「神聖視」という表現が近い。私には特定の神仏への確固たる信仰があるわけではない(とはいえ無神論者というわけでもない。あえて言うならばゆるやかな神道だろうか。唯一神は特に信…

loveという広義な単語

私は愛と恋とをまるで異質の別物と捉えている。もちろん両方の感情が共存する場面は多いだろうが、意味合いというか感情の性質はかなり異なる気がしてならない。英語だとどっちもloveになってしまうが、正直違和感がある(両者を区別して言うにはどうしたら…

自己肯定感を考える怠け者

自己肯定感とは、何なのだろう。 自己肯定感には2種類あると思っていて、一つは「これができたから、これがやれたから偉い」みたいな条件付きのやつ。もう一つは「存在していて良いんだ」みたいな無条件なやつ。前者しか持っていないともしそれが失われてし…

名付けたがりのセクシュアリティー 後

本当は前回の記事で書ききってしまうつもりだったのだが、自分の恋愛・性的指向について考えているうちに長くなってしまった。以下ではその話をする。 ②指向 「恋愛指向」も「性的指向」もとりあえずヘテロと出た。まあそうだろうとは思う。でも「限りなくヘ…

名付けたがりのセクシュアリティー 中

予め詫びておこう。この話は今回で終わるはずだったのだが、書き始めると存外長くなってしまったため、今回は中編であり次を後編とする。…それだけ自分の中でも結論が出しにくい話ということなのかもしれない。 こんな一般人のセクシュアリティーをわざわざ…

名付けたがりのセクシュアリティー 前

私は多分、平均的な同年代の日本人よりはヒトのセクシュアリティーの多様性を理解「しようと努めている」(本当は理解していると自信を持って言えれば良いのだが、今の自分にはそう言い切ってしまうのはあまりにも傲慢に思える)。LGBTなんて呼称はあくまで…

化粧、時々服の話

私は女の身体を持って生まれ、特に身体の性に違和感を抱くこともなく、25年近く生きてきた。ほとんど覚えていないが幼い頃には一応メルちゃん(だったと思う)で遊んでいたらしいし、かわいいキャラクターは今も昔も好きだし、スカートを履くことに抵抗感を…

はじめまして

他の場所で普通に知り合いの方もいると思う(というかむしろ知り合いしか読まないような気もする)けれど、はじめまして。ここでは剣弥生(つるぎ やよい)と名乗っている者です。 私はどこかで何らかの課程の最終学年として在籍している学生です。何事も起…